第9地区

SF映画というのは、いかに言い切って「そういうことだから」としてしまうかのバランスが非常に大切だと改めて確認。
ひょうたん島で皆が生きるための食料調達できるわけないじゃん。とか自問した挙句、実は、ひょうたん島の噴火でみんな死んでるんだよね〜。とか、後々言い放った人とか居て心底びびりましたが、とにかく嘘は嘘。流すところは流して力強く語り切るんだって姿勢が大切ですな。
そのまんま、英国風のコメディの演出にしておけば、全編まったく同じでいけたであろう道具立てや、結末も含めて、やりたかったことを、きちんとやり切った風の、素晴らしい作品でした。
人類は良くも悪くも自分たちの手に余ることについては、なぁなぁかつ残酷にやってのけてしまうというシミュレートは、異星人とのコンタクトものとしても、非常に良くまとまっていると思います。
世界の何処かには、「またヨハネスブルグかよ!」とか、「これだからナイジェリア人は!」みたいな笑いが起こる地域とか、あるんでしょうかねぇ。