下北沢 スズナリ

桃園会『中野金属荘、PK戦』
桃園会、ずっといろんな人から、見ろ!見ろ!といわれていて数年。関西在住中にではなく、東京で初めて見た。
激しい一人称。最後まで見て初めて、主人公自身が望んで落ちたのかと推測できる、狂った時間軸の中で、これまた主人公が勝手に想定した「外」や「過去」との対峙が、整理されないまま、そのまま力で押し切ろうとする強引さ。それを、最後はきちんと演劇的に落とすやり方は、役者や演出の腕力の賜物。
演劇の力を信じる事は悪い事じゃない。でも、俺はそうじゃない。それがはっきりしてしまった。物語の無い所では、何がキーワードになっていても、普遍性は生まれない。
確かに、4年以上前に見ていたら、俺は東京には居ないかもしれない。でも、それは意味の無い空想で、今の現状には、問題点は少ない。
そして、今回の公演だけから判断して、しかも、桃園会に関してに限っての事だけれど、俺が勝手に斥候として利用させてもらっていた人たちからは、正確な報告が来ていなかった。これはちょっとオドロキ。いや、そんなやり方で楽していたのにも、理由はある。それも運命。
お、影響を受けて、過去や外と対峙してるなあ(笑)。
しかし、舞台に乗っている時の、はたもとさんの目は、やっぱり卑怯な道具だった。良い目でした。あの目に勝てる人は少ない。すげえ。