存在意義

家人が何を思ったのか、“ごんぶと”を買ってきてあるので、食べる。
袋売りのゆで麺と、粉末スープの方が、格段に手軽なカップうどんというのは、いったいどういう了見だろう。そんな意味で、”ごんぶと”は常に俺の中では、座りの悪いものの上位をしめる存在だ。
ターゲットは、何処のどいつだ。

  1. スーパーになんとなく行かない、都市の単身者。
  2. うどんを常にストックしておきたいけれど、乾麺のうどんを置いておく程、気合いや知恵が無い連中。
  3. インスタント食品を作る以上の調理行為に嫌悪感を抱くものの、多少でもまとも風なものが食いたい人。

なんとなく踊らせやすい人達ということか……。
それはさておき、案の定、食った後、妙にもたれる。
麺は鍋でゆがいたのだけれど、カップ焼きそばで培った技術の転用に敬意を表して、カップに戻して湯きりして、カップで食ったのが間違いのもと。ザルできちんと湯きりするんだった。両顎の付け根から喉にかけての違和感。たまらない。というか、これも昔と一緒か……。
なんとなく、何かを期待した俺が莫迦だった。何故、食ってしまったんだろう……。