審査ねぇ。

とある財団法人からの助成金の件で、その法人の事務所へ。
その助成金の案件からは撤退する気マンマンだけど、後学のためにハナシだけ聞きに行く。
助成金というのが、新規事業でIT技術を利用したい企業や団体が、開発業者にシステム開発を依頼する費用の半分を助成するというもの。
我々に開発を依頼したクライアントは、年会費一万円の仲良しクラブから一歩前にすすむために、Webやら、その周辺の技術を利用して……。と、そんな、前向きな案に対して、従来の年会費に比べて、今回の新規事業にかける予算の額が多すぎる。実現性に疑問が……。なんて、助成しますという口が、助成の力を借りつつ気合いを入れて“新規事業”をやるぞ!という気になっている人々に対して、非常に失礼な発言。
それが午前中のハナシで、うちの会社の事務の姉さんが、申請書不受理ということで戻り、その失礼な発言を聞いた社長がブチキレて、もう面倒なんで撤退!と決めたところを、昼イチで俺が行った次第。
「失礼しました。その点は誤解です」だそうで。
「ただ、審査のプレゼンの時にも、同じ事を聞かれるのではないかと思うんですが……。」とか言うので、
「色々機能付きのWebサイト10個とポータルっぽいものひとつ作りましょうという時のコスト感も怪しい人たちが、審査とか言って、お金の事を聞くってことですか?」
と問うと、
「そんな事は絶対にありません」と言う。
じゃあ、どんなお高い見識のもとに、我々のクライアントがエィ!と思い切って捻出するお金と、面白そうだから赤字覚悟でやる!という俺たちの見積もりについて疑問を差し挟むつもりなのか、とにかく愉快なので審査会にも出席しようと決意を新たにする。
助成金からチャージしてもらえるからこそ、クライアントの望みがかなうという素敵な状態なのに、こちらの気分としてはもう全て台無し。
台無しだけど、それは俺たちの気分の問題。クライアントには望み通りの実を。
というか、実現したらそれなりに面白いハナシですよ。先生。