村の小耳

土手の草刈りの後、公民館で慰労会。
皆スーパー醤油に文句を言い、ゆでエビの寿司に手を付けないのが微笑ましい。
「で、なんや、会社の慰安旅行で、今朝草刈りできんから先に刈ったんやろ?」
「おう。そんながやちゃ」
「ほんなら、今朝の電話は何やったん」
「え、いや終わっとらんだらあれや思て、急いだら間に合うかも知れんし……」
「何処から」
「……山代(石川県の温泉地)」
「はぁん。三角の草刈っとったもんで、土手の草刈り思い出したがか」
「なんで、そんな朝から土手の草ども刈らんちゃ」
「朝からやっとろうがい」
「あっちがやっとっても、こちはなん("なん"は打ち消し、強意)」
「朝からちゃ、なかなかできんのう。土手には集合してでものう……」
「いや、前の日飲んどるし、土手にもなん……」
と、なかなかな猥談。